VSRAD(オプション・単独)

ブイエスラド VSRAD(早期アルツハイマー型認知症診断支援ソフト)(脳ドックオプション検査)

※この検査は50歳以上の方が対象となります。

※この検査は脳ドック(MRI)実施者のみの追加オプション検査となります。

  脳ドック予約時、事前にお申し込みいただきますようにお願い致します。

 ※オプション追加検査料金:3500円(税込3780円)

 

現在、65歳以上の高齢者のうち約10人に1人が認知症であると考えられています。認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)の高齢者も約400万人いると推計されています。65歳以上の「4人に1人」が認知症とその“予備軍”となる計算であり認知症はとても身近な病気です。認知症の多くをしめるアルツハイマー型認知症を早期に診断すれば薬で進行を遅らせることができ、健康な時間を長くすることができます。このVSRAD(Voxel-based Specific Regional analysis system for Alzheimer's Disease)という検査は、MRI画像を用いて、アルツハイマー型認知症に特徴的に見られる「海馬傍回の萎縮の程度」を調べ、アルツハイマー型認知症の診断支援情報を提供するシステムです。

※この検査はアルツハイマー型認知症を診断する検査ではありません。症状・経過などとあわせて診断することが大切です。

※結果で異常がなくても認知症の否定はできません。もし、気になる症状があれば専門医を受診しましょう。



■ VSRAD検査についてよくあるご質問

Q.時間はどれくらいかかるの? 

A.検査は脳ドック検査にVSRAD用の撮影(約6分)を追加した内容になります。通常当院の場合、約30分くらいです。

Q.検査は痛くないの? 

A.検査中、音はしますが痛みはありません。ただし、MRIを受けることができない人(心臓ペースメーカー埋め込み後や閉所恐怖症の方など)は検査できません。 

Q.悪い結果が出たのですがアルツハイマー型認知症なのでしょうか? 

A.VSRADはあくまで海馬傍回の脳萎縮度合いを評価しますので、この結果のみでアルツハイマー型認知症の診断はできません。また逆に良い結果が出たからアルツハイマー型認知症ではないとも言い切れません。臨床情報(症状や神経心理学的検査)と合わせて医師の総合的な診断となります。

また、海馬傍回の脳萎縮がみられる疾患はアルツハイマー型認知症以外にも、「脳血管性認知症」や「前頭側頭型認知症」、「海馬硬化症」「ピック病」などがあり、VSRADのみでアルツハイマー型認知症と判断することはできません。

Q.若年性アルツハイマーが心配なのですが? 

A.若年性アルツハイマーとは65歳未満で発症する疾患のことです。VSRADについては50歳未満の場合、脳萎縮に関して誤った値を示すことがあるため解析できないようになっています。したがって50歳未満では検査できませんのでご了承ください。  

Q.どのように脳の萎縮をみるのでしょうか?

A.MRIで撮影した頭部の画像データと、あらかじめ用意しておいた健康な脳の画像から作ったデータをコンピューターで照合・解析し、脳の萎縮の度合いを測ります。

海馬傍回付近は非常に小さく、目で萎縮を確認することが難しいのですが、VSRADではコンピューター解析により確認できます。

Q.VSRAD検査だけ受けられますか?

A.当院でのVSRAD検査は脳ドックを受けた時のオプション検査となっておりますのでVSRAD検査単独では受けることが出来ません。

≪その他の注意点≫

脳梗塞の存在、被験者の撮影中の体動、その他一定の理由により、解析結果が正しく表示されない場合があります。

 

■ 検査結果を正しくご理解いただくために

*VOI萎縮度(レポートの一番上に記載)とは

VOI (Volume of interest)とは、脳の中でも、記憶・認知をつかさどる海馬とその周辺のことです。脳全体の萎縮とVOIの萎縮を比較することで、記憶・認知に関係する脳の萎縮の進行度合いを確認することができます。

VOI萎縮度とは、脳全体とVOIの萎縮の比較を数値化したもので、1以上の数値であれば、加齢による萎縮以上の状態にあるということを示し、認知症になるリスクが高いと言えます。

*「評価」(レポートの一番下に記載)について

(1)アルツハイマー型認知症(AD)に特徴的な萎縮は見られない(VOI萎縮度0以上1未満)⇒ ほとんど問題なし。心配はないでしょう。

(2)ADに特徴的な萎縮は明確ではないが一部認められる(VOI萎縮度1以上2未満)⇒ やや萎縮が出現している。経過観察が必要。今後も定期的に脳ドックを受けるようにしましょう。

(3)ADに特徴的な萎縮が明確に認められる(VOI萎縮度2以上3未満 かなり萎縮が強い アルツハイマー型認知症が疑われる、VOI萎縮度3以上 きわめて萎縮が強い 認知症の治療が必要)

⇒ VSRADだけでは認知症の確定診断はできません。詳しい診察や検査のため認知症の専門医(神経内科・精神科など)の受診をお勧めします。

当院受診をご希望の場合は総合健診センターまで御連絡ください。

 

■ 人間ドック・健診のお申込み